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気になること徒然に KIninarukoto Turezureni -社長コラム-

Profile
五島 光倍(ごとう みつます)
■1954年11月23日生まれ
■1978年4月
(株)阪急百貨店に入社
人事部採用担当、販売促進課長、広報室長、
フード事業部統括部長、執行役員を歴任
■2006年4月
(株)阪急ジョブ・エール 取締役社長に就任
現在に至る。
■趣味は、映画、ジャズ、落語、心理学
vol.62
こいのぼり

4月中旬あたりから、近所でこいのぼりをよく目にするようになった。
さすがに昔とは違い、民家の庭に高々と揚がるこいのぼりは見ることはなくなったが、そのぶんマンションが増えたせいでマンションサイズのこいのぼりが随分と増えた。女の子のひな祭りは外に出すものがないので、あのマンションのどこそこに女の子がいるとは分からないが、こいのぼりは、あのマンションのあそこには、男の子がいると教えてくれる。ふと「元気で育ってな」と思ってしまう。なんだか心が癒されるのだ。
さて、こいのぼりの由来は中国の故事で、黄河の急流にある竜門と呼ばれる滝を多くの魚が登ろうと試みたが、鯉のみが登りきり、竜になることができたことにちなんで、鯉の滝登りが立身出世の象徴になったのだそうだ。そして、江戸時代に武家でその風習が始まったようだが、歌川広重の名所江戸百景にも描かれているように、昔は真鯉のみだったようで、明治時代になってから真鯉と緋鯉の対で揚げられるようになった。そして昭和になってから家族を表すものとして子鯉が加わったようだ。

ところで、こいのぼりというと私の子供の頃にあることで盛り上がったことを思い出す。そのあることとは、こいのぼりの歌詞だ。こいのぼりの歌詞は「屋根より高いこいのぼり、大きい真鯉はおとうさん、小さい緋鯉はこどもたち、おもしろそうに泳いでる」だ。では、何が盛り上がったのか。大方の方はお気づきになられたと思うが、そうおかあさんがいないのである。
一般的なこいのぼりは、上から矢車、吹き流し、真鯉、緋鯉、子鯉だ。でも歌詞には緋鯉のおかあさんが登場しないのだ。緋鯉は子供たちになっているのだ。小学校の頃かなりみんな真剣にその疑問を解こうと盛り上がったのである。「実は2番の歌詞があって、その歌詞にはおかあさんが登場する。」とか、「男の子の祝いなので、あえておかあさんは登場させてないのではないか。」とか、それはそれは、小学生にしては結構真剣に議論?し合ったものだ。
その正解はというと、記憶は定かではないが、音楽の先生の話では、たしか、作詞した人がおかあさんだったからというものだった気がするが、みんなあまり納得せずに、ぎゃあぎゃあうるさく騒ぎ、先生の「やかましい!」の一言で、納得のいかない決着に涙(?)を呑んだのを覚えている。

こいのぼりを揚げるのは、今は小学校に行くまでがほとんどみたいで、今年、端午の節句を祝ってもらった、男の子達は全国で約500万人くらいといると考えられる。その子供たちが大人になっても、きれいな青空に、こいのぼりがたなびく、日本がそんな平和で安全な国であることを切に願いたい。

一昨年までは、そんな願いをするなどとは、思いもかけなかったが、こんな危険な国にした、自分も含めた我々大人たちを腹立たしく思うとともに、重大な責任を感じる5月である。

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Vol.60「ポーズ」
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Vol.41「7」
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Vol.16「雨」
Vol.15「こんなはずでは…」
Vol.14「せいては…」
Vol.13「さまざまの 事おもひ出す…」
Vol.12「しきたり」
Vol.11「十二支四方山話」
Vol.10「サンタ苦労す、の時代」
Vol.9 「29点の思い出」
Vol.8 「そうある話ではない話」
Vol.7 「ただ、それだけのための一瞬!」
Vol.6 「血がさわぐ…」
Vol.5 「やさしさ」
Vol.4 「As time goes by?」
Vol.3 「日本語のヒアリング…?」
Vol.2 「ちょっと、それって敏感に…」
Vol.1 「忘れもしない…」